本物の珈琲を届ける - TOKUMITSU COFFEE

PARTNERS - 徳光珈琲が楽しめるお店

Vol.20 徳光珈琲が楽しめるお店【石狩市厚田編】2023.01.19

日本海に沿って小樽から稚内まで続くオロロンライン。石狩市厚田を走り抜ける国道沿いには、徳光珈琲の一杯が楽しめるお店がある。美しい景色を見つけたら、足を止めてコーヒーブレイクをしてみよう。

 

【厚田編①:道の駅石狩 あいろーど厚田】

 

 

 

2018年にオープンした道の駅〈あいろーど厚田〉。公園内にある道の駅は、日本海を望める憩いのスポットとして知られ、夏場には多くの人がドライブ合間に訪れる。3階建のフロアには、直売所や、地元の飲食店、資料展示室、展望ラウンジなどの施設が充実。道の駅の他にも、キャンプ場や「恋人の聖地」に認定された厚田展望台など、子どもから大人まで楽しめる施設が人気を呼んでいる。

 

 

 

 

そんな場所で、徳光珈琲の一杯は束の間のひとときに寄り添う。石狩は徳光珈琲が創業された地であり、徳光オーナーにとっても思い入れのある地域。徳光珈琲は、道の駅を運営する「株式会社あい風」から依頼を受けて、オリジナルブレンドを手がけた。しっかりとしたコクと柔らかい果実味で、ホットでもアイスでも美味しく飲める味わいに仕上げている。

道の駅限定のオリジナルブレンドはもちろん、珈琲ゼリーや焼き菓子など、1階の地場産品が揃うショップ〈i-STORE〉で購入可能。

 

 

道の駅ショップ〈i-STORE〉

 

道の駅限定オリジナルブレンド

 

 

さらに、ここのオリジナルブレンドは、徳光珈琲の卸先店舗の中では珍しく、マシンで抽出するコンビニスタイルでドリップコーヒーが味わえる。マシンが稼働すると、珈琲の良い香りが店内に広がる。他で飲むよりもお得に飲めちゃうのは、厚田の道の駅ならでは。ボタン一つで気軽に飲める美味しい珈琲で、先に続くドライブを楽しんでみては。

 

 

テイクアウトの珈琲は〈i-STORE〉のレジにて購入可能

 

 

〈徳光珈琲からのメッセージ〉

初代駅長の吉田さんが本店にいらしてくださり、ぜひ小売り販売はもちろんテイクアウト用に導入する機械に合わせたオリジナルのブレンドを作って欲しいということで、事前に現場入りして何種類かのブレンドをチェックさせていただきました。

合わせて販売させていただいている珈琲ゼリーは、千歳空港のJAL側のセレクトショップでも販売させていただいています。

 

〈店舗情報〉

http://aikaze.co.jp/

北海道石狩市厚田区厚田98番地2

 

 

 

 

【厚田編②:Diamant Pur】

 

 

 

厚田の道の駅からオロロンラインを車で南下すると見えてくる、一軒のカフェ〈Diamant Pur(ディアマン ピュール)〉。青い海と調和する、ターコイズグリーンの屋根が目印だ。

 

店内に入ると、レトロな雑貨やインテリア家具、心地良く響き渡るBGMに惹き込まれる。そして、なんといっても素晴らしいのが、テラス席から見渡せる景色。果てしない水平線を目の前に、食事ができる贅沢は、何にもかえがたい特別なひとときに変わる。

 

 

 

 

2015年にオープンしたDiamant Purは、もともと別荘として使用されていた建物だったそう。そこへ度々、「なにか飲めるものはありますか?」と訪れる人がいたのをきっかけに、「ここへ立ち寄って喜んでもらえたら」とカフェを始めることになった。

 

心の拠りどころになる空間を何よりも大切にしている、Diamant Pur。閉店時間は「日が暮れるまで」という粋なスタイルに、訪れる人への思いやりが感じられる。そこには、「目の前にある大切なものに気づける場所であってほしい」というオーナーさんの想いが込められていた。

 

訪れる人を想う空間づくりには、美味しい食事も欠かせない。

お店で提供される珈琲のメニューには、徳光珈琲の豆が使われている。徳光珈琲を知ったきっかけは、スタッフからのおすすめだったそう。ちょうどお店で扱う珈琲豆を探していたこともあり、徳光珈琲のほぼ全ての豆を買い揃えてテイスティング。そこで求めていた味に出会い、今年からメニューに取り入れることになった。

 

 

珈琲のマグカップには、一つ一つ手作業で店名が描かれている。

 

 

現在、使用している豆は3種類。中でも、オリジナルブレンドを依頼した時のことは印象に残っているとオーナーさんは話してくれた。

「マンデリンが好きで、その風味を感じるブレンドを作ってほしいと徳光さんへお願いしたら、何種類か作って下さったんですね。飲んでみたら、とても美味しくて。思い描いた味わいを忠実に引き出せる表現力というか、技術の高さを目の当たりにして、すごい人だなと思いました。」

 

また、カフェラテはスタッフみんなのお気に入りの一杯なんだとか。「最初に珈琲の風味を感じて、次にミルク、最後に珈琲の余韻が残る。この味わい深さが、がんばった一日の身体に沁みるんです。」その時に浮かべたオーナーさんのにこやかな表情と、柔らかい語り口は、店名にもある純粋で混じりけのない「Pur」そのもののように見えた。

 

どこまでも続く海の声を感じながら、珈琲と共に心ゆくまで愉しんでみてほしい。

「美味しい」の感じ方は、どこでどんなふうに味わうかで、きっと変わる。その想像の豊かさこそが、目の前にある大切なものを掴むコツかもしれない。

 

 

〈徳光珈琲からのメッセージ〉

贅沢絶景Viewを独り占めできます!!! 石狩大橋を渡り厚田方面に車を走らせると左手にポツンと目立つ建物があります。珈琲のお話しを頂く前に、以前道の駅にご挨拶をと行った時の帰りに気になったので行ってみました。入ってみてびっくり!!目の前が海なんです。何にも遮るものがない景色は1日でも様々な風景を見せてくれます。 ぼーっと珈琲を飲むには最高の贅沢空間ですね。

何度か本店に足を運んでくれていたスタッフの方からお話があり、オーナー夫妻とその後オリジナルブレンドの香味のすり合わせをさせていただきました。 とっても気に入ってくれたようで何よりです。 冬季期間は動いていませんが、雪解けとともにぜひ厚田ルートを散策していただきたいです!!

 

 

〈店舗情報〉

 

ディアマンピュール 厚田店

https://diamantpur.net/

北海道石狩市厚田小谷51-1

 

▼営業について

冬季期間は休業しております。

2023年は2月から営業開始。悪天候、暴風雪の天候により休みになることもあります。

詳細はSNSにてご確認ください。

 

▼ご来店に際して

中学生以上の方より入店可能。

大人の空間を楽しんでいただけますように。

 

Instagram

https://www.instagram.com/diamantpur_atsuta/

Vol.19 徳光珈琲が楽しめるお店【Wavy Hill’s】2022.12.16

 

札幌の街並みから遠ざかると、少しずつ見えてくる山の表情。となりまちの小樽まで繋がる道路へ入ると、海風をほのかに感じはじめる。その銭函の一角に、ひと目を引くやさしいオレンジ色のジェラート店〈Wavy Hill’s(ウェイビーヒルズ)〉はある。牧場まで毎回足を運んで搾りたての生乳を仕入れ、フレッシュなミルクを感じるジェラートを届けている。

 

 

左:服部 汀(みぎわ)さん 右:竹内 はるさん

 

 

営んでいるのは、20代の若いふたり。親戚同士で年も近い。

互いに自然体で居られることが、豊かな発想力へと繋がり、店構えやジェラードづくりにも生かされている。

 

学生の頃は、服飾を学んでいた汀さんと、調理専門学校へ進んだはるさん。

それぞれ別の道を歩みながら、ふたりはどのようなきっかけでジェラートを始めたのだろう。

 

最初に転機が訪れたのは、汀さんのお母さんが何気ない会話の中でこぼれた一言。

「ジェラートのお店やってみたいんだよね」。

 

餃子屋を経営する両親の様子を見て育った汀さんは、「え、やりたい!」と本気にした。

その話をはるさんへ打ち明けると、「いつかジェラート屋をやってみたい」と互いに同じ思い描いていたことが分かったという。

 

服部:本当はファッションの道を考えた時期もありました。でも、働きたいと思えるブランドがなかった。自分の店を持てば、好きなデザインができて、責任を持って全てできる。そっちの方に惹かれたんです。やりたいことに真っ直ぐでいられるスタイルが、今の私たちには合ってるなと思います。

 

竹内:お互いにこれからの進路を考えていた時期にジェラート屋の話が舞い込んできたので、タイミングも良かったよね。

 

そうして、ジェラート屋の立ち上げに向けて機運が高まったふたり。
どこに店を構えようかと物件を探していた矢先、汀さんの両親が営む餃子屋の隣にあるコンビニが空き地になるという情報を聞きつけ、すぐに交渉。またしても絶好のタイミングで場所が決まり、思い入れのある銭函の地で、ジェラート屋を本格化させることになった。

 

 

コンビニの跡地を感じさせない温もりある佇まい。

 

内装にもふたりのこだわりが詰まっている。

 

 

2020年にオープンしたWavy Hill’s。右も左もわからないところから、手探りのジェラートづくりは始まった。ジェラテリアに足を運んだり、レシピ本を参考にしながら試行錯誤を重ね、ミルクのコクが感じられる味わいにたどり着いたという。

 

こだわりのミルクは、北海道石狩にある牧場の搾りたての生乳を朝取りに行く。その後30分以内には、店の機械で低温殺菌をしてジェラートのベースづくりに取りかかる。そうすることで、フレッシュで上質な味わいを保っている。

 

 

ミルクベース

 

 

ちなみに、「ミルクは冬の方がおいしい」というのは意外だった。牛の消費カロリーが減る分、乳脂肪分が高くなる。そのため、ミルクのコクが深くなるのだそう。それもまた、牧場の顔が見えるジェラートならではの楽しみ方。食べているうちに、味わいの変化に気づけるようになっているかもしれない。

 

さらにミルクのほか、独自に見出してきたフレーバーは70種類以上。

季節に合わせて、夏はさっぱりとしたフレーバーを豊富に揃え、冬は濃厚なフレーバーが多い。

 

 

定番の味はミルク。ソルト&キャラメルやチーズ系のフレーバーも人気。

 

 

「銭函で憩いの時間を過ごしてほしい」という思いをかたちに。

豊富なジェラートはもちろん、カフェメニューも充実している。

 

珈琲ドリンクには、開店当初から徳光珈琲の豆を使用。

「香り高く奥深さもあって、且つジェラートの良さも生きてくれる。それが決め手になり、徳光さんの豆を扱っています。」と汀さん。

 

そして今回、Wavy Hill’sと徳光珈琲のコラボが実現し、家庭でも楽しめるコーヒージェラートが完成。
頑張ったご褒美にひと口、さらにもうひと口。と、美味しさと共にしあわせを身体に溶け込ませてみてほしい。

 

 

 

 

徳光珈琲の味わいを生かしたジェラートづくりについて、汀さんに話をうかがった。

 

ー どんなきっかけからコラボすることになったのでしょう?

 

服部:1年程前に徳光さんから、地元・石狩の素材を使ったジェラートを作りたいという話をいただいて、うちは石狩の牧場でとれた生乳を使ってるので、ぜひやりましょうという話になりました。

 

ー 徳光珈琲の個性を生かしたジェラートづくりで心がけたことは?

 

服部:「できるだけ甘みは抑えて、珈琲感が強いものが良い」という徳光さんからの要望があったので、珈琲感が引き立つように意識しました。
ミルクのバランスが難しかったですね。珈琲感が強すぎても、食感がパサついてしまう。調整しているうちに、「シンプルが1番いいね」となったんです。砂糖は極力使わずベースの甘さだけ。珈琲の味もしっかりあって、ミルキー感も出るようにしました。

 

ー 試作段階では、すんなりと商品の味は決まったんでしょうか?

 

服部:何度か試作して徳光さんに試食してもらっての繰り返しで「この味でいこう」と決まったんですが、正直不安もありました。

 

Wavy Hill’sとしては、牛乳の甘みが残る濃厚さを大事にしていたので、もし徳光さんがスッキリ感を求めているのだとしたら、今の私たちでは出せないかもって。

私なりに気に入ったものができて、自信はあったけど、もしそれでダメだったら断わろうと思っていました。

そしたら、「これだね!」と言って下さって。結果は良かったんですけど、緊張の日でしたね。あんまりその日の記憶がないです。笑

 

 

こだわりが詰まったコーヒージェラートはWavy Hill’s定番のミルクジェラートと共にセットで販売。石狩市のふるさと納税とオンラインショップから申し込みが可能。

▷石狩市のふるさと納税返礼品はこちら

 

 

 

 

店をスタートして3年目。

Wavy Hill’sは新しい景色に向かって前進している。

 

2022年は都内で開かれた百貨店の催事にも積極的に出店。銭函から全道、そして全国各地で食べてもらえる機会を増やしたいと、果敢に挑戦し続けるふたりの輝きは眩しい。

 

また、人が集う場づくりへのアイディアも豊富なふたり。

広い駐車場スペースを利用してイベントを開いたり、海が近い立地を生かして、海のゴミ拾いなどの環境活動もしたいと想像を膨らませている。

 

今日も、若きふたりが手がける銭函のジェラートから

ひとり、ふたりと笑顔が広がっているのだろう。

 

店内はカフェ利用もできるので、となりまちへの移動途中や休日に立ち寄ってみるも良し。
珈琲片手にジェラートで憩いの時間を過ごしてみては。

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

自由な発想で多種多様な味わいを表現するジェラートアート!

 

きっかけは、石狩本店におふたりと親御さんがいらして、営んでいる餃子屋さんの話になり、帰り際に汀さんが「ジェラート屋さんをやるので珈琲を!」というお話しからでした。「ん!?おふたりがやるの?」と最初は思ったのですが、お話しを聞いていて、やる気モードがしっかりしているなと感じて、ぜひお手伝いさせてもらうおうと思いました。

 

地元石狩の昔からある牧場の生乳を使っていると聞き、これは珈琲ジェラートをとお願いをしてようやくリリースできました!!

豆配達に行くたびに様々なジェラートが登場しているので、都度新作やその日の気分でチョイスして食べていると、食材のマリアージュが見た目と相まってアート感満載です。ぜひお店で出来立てをいろいろ楽しんでいただきたいですね!もちろん珈琲も。

 

これからも色々な可能性を秘めているおふたりなので、身体壊さない程度(笑)にチャレンジしていってください!

 

 

〈店舗情報〉

北海道小樽市銭函3丁目509−2

Instagram|@wavy_hills

Vol.18 徳光珈琲が楽しめるお店【BAR SORRISO】2022.10.19

 

 

 

自家製パスタの数、20種類以上。

 

この世には知らないことが、無数にある。

生きている中で、知りたいと思えるひとつに出会えたのなら、

それは、自分をかたちづくる一部になるかもしれない。

 

 

 

 

イタリア料理店<BAR SORRISO(バール・ソッリーソ)>の店主・吉村さんは、北イタリアで出会ったパスタをきっかけに、手打ちパスタでしか味わえないパスタを模索し、作り続けている。

 

パスタといえば、知らない人はいないだろう。

スパゲッティやフェットチーネなど、あの縦に細長い麺が真っ先に浮かぶ。

 

けれど、吉村さんが手がけるパスタの多くは、ショートパスタ。

その名の通り、短い麺のことなのだが、

イタリアには数えきれないほど様々な形をしたパスタがある。

 

オレキエッテ、チカティエッリ、ガルガネッリ・・・。

 

聞き慣れないパスタの名前ばかりで、見事に右から左へと流れてしまう。

ただ、吉村さんがこれまでに手がけたパスタは20種類以上もあるということは、

記憶にしっかりと刻んでおこう。

 

 

 

 

知っているようで、知らなかったパスタの数々。

その新しい一面に触れると、イタリアパスタに対する概念が変わる。

 

知られざるパスタの魅力を届ける吉村さんの原動力は、

「本場さながら、様々な個性を持つパスタを見て、味わって、楽しんでもらいたい。」

その一心である。

 

店で提供するパスタは、季節の食材やソースに合わせて小麦粉の配合と生地の厚みを変えているというので、

自分好みのパスタに出逢いにいくのもいいかもしれない。

 

 

リコッタチーズとほうれん草の自家製ラヴィオリ

 

 

2010年に開店してから13年目を迎えた今、手打ちパスタでお客さんの”ソッリーソ(笑顔)”を招く吉村さん。

実は、料理人である前に、日本バリスタ協会が主催した大会で優勝するほどのバリスタ経験を持っていた。

ということは、もちろんパスタだけでなく、珈琲にもこだわりがあるはずだ。

 

ー徳光珈琲の豆を扱うことになったきっかけは?

 

吉村:5年程前に珈琲豆を探していた時期があったんですね。ロースト具合が安定していて、自分が出したい味わいに近い珈琲ないかなぁって。そしたらある時、徳光珈琲円山店で珈琲をいただいて、美味しかったんです。「これだ」と思いました。その後すぐ連絡したら、徳光さんがサンプルを用意してくださったので、そこからずっと徳光珈琲のブレンドを使っています。

 

 

店ではエスプレッソやカプチーノ、マキアートを提供している。

 

 

ー吉村さんが表現したい珈琲の味わいとは?

 

吉村:酸味やコクのあるエスプレッソ。トロッと濃厚でまろやかな味わいを重視しています。綺麗すぎず、雑味のあるところがイタリアらしさだったりするので、そういった深みは出したいと思っています。

 

淹れ方は様々ですが、イタリアのエスプレッソにおいては、お湯の抽出温度を低めにするのがポイントなんです。美味しい一杯に仕上げる上で、マシンや抽出方法に適した珈琲豆の質というのは大事になってきますね。

 

 

 

 

「1日100杯のエスプレッソを提供したい」

開店当初に掲げた目標は遠のいてしまったそう。けれど、

吉村さんの心中には「イタリアに根付いているカフェ文化を届けたい」との想いがある。

 

その想いを胸に、今もひっそりと続けているのがワンコインのエスプレッソ。

とはいえ、大会優勝経験者のエスプレッソを100円でいただけるなんて、

ちょっと半信半疑になる・・・。

 

吉村さん曰く、バンコ(カウンター)で一言二言ことばを交わしたり、

場面のリセットとして、思い思いに味わうこと。

それが、ワンコインでエスプレッソを楽しむ条件だという。

 

その言葉には、吉村さんの人情味が溢れていて

温もり感じる空間こそが、イタリアンバールだと語っているようだった。

 

吉村さんがつくる手打ちパスタの知られざる魅力に触れながら、

エスプレッソで一服してみてほしい。

きっと、また足を運びたくなる。

 

 

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

ソーリッソさんは開店間もなく「バンコで100円提供!!」と聞いて、これは行かねばと思い、まずは食事をと伺ったのが始まりです。その後に、メールで珈琲豆提供のお話しを頂きました。

 

当時イタリアメーカーの珈琲豆をお使いで、ただクリアな味わいではない、スペシャルティコーヒーの良さとイタリア土着なニュアンスも欲しいとのリクエストで、オリジナルのブレンドに仕上げています。

これを飲んだサリュのシェフが自宅用に欲しい!と嬉しいお話もいただきました。

 

そして、スーパーワンオペスタイルは準備の賜物。

無駄なくコンパクトな店舗でも落ち着くのは、イタリアスピリットが育んできたからこそできるのかなと考えます。

パスタの種類も豊富で、いつ行っても飽きないメニューは、チョイスに困ってしまうほど迷います…。

料理に合わせたグラスワイン、最後の締めはぜひエスプレッソで!!

 

〈店舗情報〉

BAR SORRISO

札幌市中央区大通西18丁目2-12大通MMビル1F

地下鉄東西線「西18丁目」3番出口 より徒歩2分

Instagram|@bar_sorriso

Facebook|バール ソッリーソ

Vol.17 徳光珈琲が楽しめるお店【SABOT】2022.09.30

 

開店18時、<SABOT(サボ)>の扉の向こうでは、すでにお客さんの声が行き交っていた。円山公園駅から徒歩5分程歩いたところにある、イタリア料理店だ。

 

 

 

 

1998年から夫婦で営む店には常連のお客さんも多く、四季折々の食材を使ったシンプルな味付けで愛されている。

 

桃と茄子、穴子と梨、帆立ととうもろこしなど、メニューを眺めているだけで、季節を感じる料理が目に浮かぶ。
一見、斬新とも思える組み合わせも、口の中へ運べばおどろきと納得。身体が弾むほど、美味しいのだ。

 

 

穴子のグリルと和梨のサラダ。香ばしい穴子の焼き目に、ほんのり山わさびが香る。

 

 

徳光珈琲の豆を取り扱い始めたのは、約10年前のこと。徳光オーナーが小池シェフへ渡したサンプルを使ってもらったことがきっかけとなった。
店では、エスプレッソとブレンドコーヒーを提供している。

 

小池:徳光珈琲の豆は安定感があって、開店当初から使ってるイタリア製のコーヒーマシンとの相性も良かったんです。

 

 

開店当初から使用しているイタリア製のコーヒーマシン

 

 

ー 相性が良いコーヒーというのは、どんなものですか?

 

小池:エスプレッソをマシンで落とした時に、液体を包む表面の細かい泡(クレマ)の状態が良いかどうかを見るようにしています。ブレンドコーヒーについては、徳光くんから「これ使ってみたらどうですか」ってマシンに合う豆を選んでくれて、淹れたら美味しかった。味のばらつきがなく、安定して作ってくれる徳光珈琲の豆は安心感がありますよね。選んで良かったです。

 

 

さらにドリンクのほか、徳光珈琲の豆を使った自家製ジェラートやアフォガードのドルチェもおすすめ。<さくらんぼのトルタとエスプレッソのジェラート>は、トルタのしっとりとした食感と濃厚ジェラートのまろやかな味わいがマッチして、口の中で上品に溶けていく。

 

 

さくらんぼのトルタとエスプレッソのジェラート

 

 

SABOTのメニューはとにかく、メニューが豊富。その一つ一つに、小池シェフならではのこだわりが感じられる。料理のインスピレーションはどこからくるのだろう。

 

小池:開店当初はメニューが少なくて、フレンチや中華のシェフと料理の話をするようになってから、徐々に自分でも新しいメニューを考案するようになりましたね。あとは、本を読み漁って気になる店を見つけたら食べに行って、自分で試してみての繰り返し。

 

ー 色んなジャンルの料理からアイディアが生まれていたんですね。

 

小池:そうそう。イタリア料理を食べるより、和食を食べに行ったりとか。その方が、イタリア料理だったらどうしよう?って発想が豊かになるんです。そうした発想から生まれる料理の数々が、「食べたいものを好きなように食べる」自由なSABOTのスタイルにも繋がっているような気がします。

 

 

写真左:帆立ととうもろこしのフリット  右:桃と水なす、モッツァレラのサラダ

 

 

変わらない味を求めて来てくれる常連さんもいれば、刺激を求めて来てくださるお客さんもいる。

双方の気持ちに応えたいという小池シェフの想いが、豊富なメニューの数々にも表れていた。

 

小池シェフの探究心を、SABOTのひと皿から感じてみてください。

 

 

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】
 
SABOTの小池ご夫妻とも10年来のお付き合いになります。
きっかけはサグラ(現在は余市に移転)の村井シェフからエスプレッソマシーンの調子が悪いのでとご紹介いただいたのがきっかけになります。
北海道ではなかなか取り扱いのない歴史のあるマシンで、シェフの思い入れが詰まっていましたので、修理業者を探してメンテナンスしてもらいました。
 
シェフの料理は何といっても素材の組み合わせの妙が驚きと感動を与えてくれて、そのイズムも一緒に働いていた元の店舗でやっているsacaeの佐藤シェフなどにしっかり引き継がれています!!
奥様のサービスもとっても素敵で、ワインもすすんでしまいますね。
 
小池シェフからフレンチのラ・サンテの高橋シェフをご紹介いただき、以来珈琲の取り扱いをいただいていいたりと、繋がりがやはり大切だなと実感します。
マイペースでこれからも美味しい料理とワインをよろしくお願いします!!
 
 

〈店舗情報〉

SABOT

札幌市中央区南5条西24丁目1-1キネブチビル1F

TEL: 011-796-6632

※ご来店時は予めお電話をお願いいたします。

Vol.16 徳光珈琲が楽しめるお店【中国料理 月下翁】2022.08.05

 

 

札幌で2017年から続く〈中国料理 月下翁〉。店主の髙橋シェフが振る舞う料理に、思わず目を丸くした。

 

味わうたび、いままで抱いていた中国料理へのイメージに新しい彩りが加わる。

 

 

 

 

今回の取材に際してまず気になったのが、中国料理と珈琲というちょっと意外な組み合わせ。

 

月下翁では、開店当初から徳光珈琲のブレンドを使用している。髙橋シェフ曰く、珈琲があるとほっとするんだとか。

徳光オーナーが店の料理に合わせて仕上げたというオリジナルブレンドは、濃すぎず軽すぎず、バランス良くまとまっている。

 

料理の最後にふさわしい香味をイメージして、珈琲としてだけでなく、エスプレッソとしても楽しめるよう、こっくりとした味わいにしたそう。

 

 

 

 

そんな徳光珈琲のお供には、手づくりの杏仁豆腐を。

 

杏仁豆腐のまろやかな風味と珈琲が絡み合い、月下翁で過ごした時間が美しく締まる。

 

 

 

 

そもそも中国料理というと、一皿ずつの量が多いイメージ。

何人かで料理を囲んで取り分けながら、色んな料理を楽しみたくなる。

 

しかし、ここ月下翁では、一人で食事をするお客さんも多いのだとか。

一人でも存分に楽しめるわけは、どの料理もちょうど良い量で、やさしい味にある。

 

料理へのこだわりを髙橋シェフにうかがうと、中国古来の「食養生(=体質や健康状態に合わせて食事をとる)」という考え方を取り入れ、季節に合わせた味付けを心がけているのだという。

 

髙橋:うちの料理って、いい意味で色がないんです。尖った味付けはしないし、派手な飾りもしない。メインとなる素材の良さを生かすために、必要な食材だけを加えるようにしてます。

 

あと、中国料理において最も重要なのは、火の入れ方。中国料理というと、強火で調理するイメージもあると思うんですが、僕はそこまで強火にしない。例えば、野菜においては、芯までちゃんと火を入れつつも、本来の食感を残しながら素材の良さが消えないように意識していますね。

 

 

髙橋シェフの素材の向き合い方から生まれる作品は、やさしさもありながら、大衆の中華料理のイメージを覆すような、洗練された料理だった。

 

 

 

いつしか北海道の中国料理が注目されることを夢見て腕を振るう姿は、今こそ目に焼きつけておきたい。

 

札幌ではまだ珍しいと言われる月下翁のスタイルが、今後どのような盛り上がりをみせるのか楽しみである。

 

 

 

 

そして、食事をしながらふと思ったことがある。

不思議と、一人で過ごしている感じがしないのはなぜだろう。

 

それは、メニューの相談にも気軽に応じてくれる、店の柔らかい接客なのか。

はたまた、月下翁に集まるお客さんの雰囲気がそうさせるのか。

 

店名の由来ともなる、中国の縁結びの神様「月下老人」が

今宵も中国料理で人々の身も心もあたため、縁を紡いでいるようだ。

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

現在のお店の前にシェフとして腕をふるっていたyinzu時代からのお付き合いになります。

無化調でここまで!!という味わいは素材の旨味を最大限に引き出す技術の賜物ではないでしょうか。

中華と珈琲の組み合わせはなかなかないですが、求める方向が近いので、やはり寄り添う珈琲をブレンドさせていただきました。

 

今のお店はオープンキッチンなので、髙橋シェフとの会話も楽しみながら、暑さに負けず無駄のない動きで鍋を振るっている姿は見ていて飽きないですね。

これからもよろしくお願いします!!

 

 

〈店舗情報〉

中国料理 月下翁

北海道札幌市中央区南3条西3丁目 Gダイニング札幌 地下1階

Instagram

Vol.15 徳光珈琲が楽しめるお店【Quenelle】2022.06.27

「うす紙を1枚1枚重ねるような日々を送れたら幸せです。」

 

淡々と過ぎゆく日々の中で、丁寧な料理を変わらずつくり続ける屋木夫妻。

その謙虚な姿勢は、食材の持ち味を生かした料理にも表れている。

 

 

夫婦で営むフランス食堂〈Quenelle(クネル)〉は、狸小路のアーケードを抜けた先にある。

 

店に入ると、ヨーロッパのレトロな灯を思わせるあたたかい照明が人々と料理を照らす。

料理をお目当てに訪れる人々も穏やかな雰囲気だ。

 

 

屋木夫妻はそれぞれ、東京とフランスのレストランで料理に携わり、多様な価値観に触れる中で「自分たちもお客様が元気になるようなお料理を提供できたら」と2008年に〈クネル〉をオープン。ここでも徳光珈琲の豆が使われている。

 

きっかけは開店して間もなく、徳光オーナーが来店した際にサンプルで渡した珈琲豆だった。奇遇にも、屋木さんの修行先で扱っていた珈琲豆は、かつてオーナーが修行していた堀口珈琲の豆だったのだ。

そんな出会いもあり、当初から徳光珈琲の豆を使用。特にエスプレッソが好みなんだとか。

 

屋木(奥さま):エスプレッソで使用している豆は、酸と苦味、濃さが絶妙なバランスで、食後には自家製のビターなキャラメルアイスとの相性も良いんです。

 

徳光珈琲の豆を使用したエスプレッソ

 

 

徳光オーナーについて印象を伺うと、思わず頷いてしまった。

 

屋木:不眠不休の方。笑 お休みは元旦くらいでしょうか…。

季節に応じて、様々な国から状態の異なる豆が届く中、同じ味わいに仕上げられるところがプロの職人だと思います。料理人にも通ずるものがありますね。

 

たしかに、オーナーがいつ休んでいるのだろうと気になるのもわかる。そして、徳光珈琲がつくり続ける焙煎豆と〈クネル〉の料理には何か共通するものがあるのでは、と思えてきた。

 

 

店名の〈クネル〉は、フランス南東部の伝統料理のことで、ドイツの「クネーデル」という団子料理に由来しているそうだ。

 

フランスでは、白身魚のすり身にエビの濃厚なソースをかけて食べる。

すり身自体の味わいは、はんぺんにも似ているが、本場のクネルはもう少しボリュームがあるらしい。

 

それをさらにアレンジして、オムレツのようにふわっと軽い仕上がりにしているのが屋木流だ。

初めて食べたが、本場の味を確かめてみたくなるほど美味しい。

 

フランス南東部の伝統料理「クネル」

 

 

クネルを口に含んだとき、しっくりきた。

食材の持つ個性を理解せずには生まれないシンプルさがある。

それは、バランスのとれた焙煎豆をつくり続ける徳光珈琲にも言えることかもしれない。

 

「日々、変わらずに継続していけたら」と話していた屋木夫妻の謙虚さは、

クネルさながらの主張しすぎない柔らかな味わいに表れてるようだった。

 

本執筆にあたり、「飾らず、ありのままを書いてください」と言って下さった屋木さんには誇張しすぎと思われても仕方がない。それほど、身も心も満たされるものだったのだから。

 

〈クネル〉が重ねるうす紙の端に、寄せ書きをさせてもらったような心地だ。

 

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

 

変わらぬ仕事が美味しさを生む。

東京三田にあるコートドール。シェフの斎須さんの片腕として研鑽を重ね、奥様とおふたりで切り盛りされているとっても癒されるお店です。

 

札幌にもあるコートドールには年一回、斎須シェフがいらっしゃっていたので、その度に伺っていました。

屋木シェフはいつも裏方で臨時スタッフとしていらっしゃっていましたね。

 

三田のお店に伺った時には、ピッカッピカに磨かれた厨房の中に入れさせてもらい、

キビキビ仕事をしているスタッフを見て感動したものです。

 

クネルさんもいつもピカピカですね。 丁寧な仕事が垣間見えます。

定番の赤ピーマンのムースは是非食べていただきたいです!

 

私にとって美味しい料理とワインが一番の休養です。

 

 

〈店舗情報〉

Quenelle

北海道札幌市中央区 南2条西8丁目

電話予約:011-876-8778

Vol.14 徳光珈琲が楽しめるお店【CANTINETTA SALÙS】2022.06.13

リトルイタリアを札幌に。

札幌すすきのと大通りの中間に佇む〈CANTINETTA SALÙS(カンティネッタ サリュ)〉(以下、サリュ)は、オーナー兼ソムリエの福島真理子さんが、イタリアで過ごした想いを胸に2008年に立ち上げたバール。

 

 

福島さんによれば、イタリアには約16万軒ものバールがあるそう。朝から営業している所が多く、日本のコンビニのような要素も。お酒や食事の提供だけでなく、新聞やチケットなども販売していて「イタリアのバールは生活の中の一部としてあるもの」だと話す。

 

福島:この店も、イタリアのバールのように気軽に立ち寄れて、日常に寄り添える場所にしたかったんです。お客さんの好みに合わせて、思い思いの過ごし方をしてもらいたいので、主にワインを提供していますが、食事もできますし、ワイン以外のお酒やノンアルコールのドリンクもご用意しています。

 

サリュの一杯は、今日も誰かに語りかける。

夕方、食材の仕込みを終えて仕事へ戻るまでの束の間の一杯から、一日を締めくくる一杯まで。

福島さんが表現したリトルイタリアは、「あなたの居場所」にそっと寄り添う空間だった。

 

和やかな雰囲気で、立ち寄りやすい店内。奥の個室には子どもを連れて過ごすお客さんの姿も。

 

 

サリュでは、「本物」に向き合う姿勢がしっかりと感じられる。イタリアンバールに欠かせない、珈琲やエスプレッソもその一つ。徳光珈琲は、福島さんが目指す味を実現するため、立ち上げ当初から携わってきた。本格的なエスプレッソマシンを導入し、機材から味わいに至るまでこだわっている。福島さんが徳光珈琲を選ぶ決め手となったのは、オーナーの徳光さんが「ワインへの造詣が深いところ」だと話す。

 

福島:徳光さんとの出会いのきっかけは、ワインスクールでした。私は当時、イタリアワイン専門の講師をしていて、徳光さんはスクールに通われていました。珈琲の専門でありながら、ワインまで研究される方って、なかなかいないんじゃないかな。実際に、徳光珈琲の豆を使っているいくつかのレストランで食事をして、最後に珈琲を飲んだ時、どれも美味しかったんです。店を始める時には、徳光さんへお願いしようと思っていました。

 

ー 現在扱っているオリジナルのサリュブレンド。どんな珈琲なのでしょう?

 

福島:飲んだ時にス〜っと馴染みながら、肩の力が抜けるような珈琲。なので、酸味穏やか、コクと渋味はミディアムくらいで作っていただいています。

 

徳光さんはワインに対しても理解があるので、私がワインに用いるような表現で「こういう感じで出せるかな?」って言うと、ニュアンスで伝わるんです。「同じ言語で喋れる」って大事なこと。一を聞いて十を知るように、私がサリュブレンドに求める味わいに対して、忠実に再現して下さいました。

 

店内の珈琲に使用しているサリュブレンド。販売も行っている。

 

 

サリュブレンドができるまでの過程で、徳光さんとこんなエピソードも。

 

福島:当時の徳光さんは「一度に試飲するのは3杯まで」と言って、サリュブレンドの味を決めるために、店まで何度も足を運んで下さいました。私としては、申し訳ない気持ちもあり「5〜10種類ほど、一度に試飲する数を増やして下さい」とお願いしたことがあって。ワインにおいてはよく試飲しますし、一度に100種類くらい試飲する日もあるんです。

 

だけれど、徳光さんは「何種類も重ねて試飲すると、珈琲の刺激で前に飲んでいたものが負けてしまう。ちゃんと選んでいただきたいので、少ない数でテイスティングをしていて。なので、また改めて来ます。」と。

想いをかたちにする職人の部分もありながら、相手の声に耳を傾ける姿勢も素晴らしくて、非常にバランス感覚がある方だなと思いました。

 

エスプレッソを使ったイタリアのデザート、アフォガート。自家製バニラアイスにかけていただく。

 

 

誰が来ても、一人一人の心に残る一杯を。

その想いは、店内の壁一面に並ぶワインを見れば納得。サリュでは、イタリア全土のワインを400種類以上取り揃え、お客さんに合わせた一杯を届けている。

 

テキストデータで語られるワインとは違う。福島さんの400分の1の思い入れと共に注がれる一杯をお楽しみ下さい。

そして、リトルイタリアを味わえる珈琲やエスプレッソ、アフォガートもぜひ。

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

17年ほど前に東京で堀口珈琲に勤務している際、退職して帰省が近くなり、札幌のワインスクールを検索して時に、とあるスクール主催者のブログに学生時代の塾の先生が登場していてビックリ。 そのスクールの主催者が先般登場した〈ラ・ブリック(過去の記事はこちら)〉を立ち上げた方で、そのスクールの先生のひとりが、後のサリュの福島さんでした。

 

スクールの最初の挨拶で「1か月後に石狩で珈琲屋さん始めます!」と宣言して、東京修行時代と同じく、札幌の各レストランへ食事へ。 色々な方との繋がりが今の徳光珈琲を育てていただいていると感謝しています。 サリュさんはその初期の時代から。

オープン初日は、カウンターの内側でお手伝いを。 その時は、まさにイタリアンバール方式の立ち飲みスタイル。今のでっかい暖簾がかかったところのようなものではなく、「THE bar」という先取りで先陣を切った潔さが素敵でした。 初日は終日ごった返していた記憶かあり、ひたすらワイングラスを洗っていました。 数々の顔見知りが訪れる姿を見て、自分事のように嬉かったです。 着座スタイルになりましたが、どでかいカウンターもすっかり馴染んで、今や様々な利用のされ方をしています。 ますますの発展を見守ります!

 

〈店舗情報〉

CANTINETTA SALÙS(カンティネッタ サリュ)

札幌市中央区南3条西3丁目2-2 G DINING SAPPORO 1F

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Vol.13 徳光珈琲が楽しめるお店【カフェ 自休自足】2022.05.31

「お店はぜったいに、やりたくないと思っていたのに。」

カフェの経営や開業塾を運営する南 ゆきさんが放った意外な一言だった。

 

 

南さんは、2007年に新琴似でカフェ〈自休自足〉を開業。開業10周年の節目には、福住にある札幌大学の学生寮を改築して、2店舗目〈六軒村店〉を始めた。現在は建物の老朽化により、近くの古民家へ移転。2022年4月にシフォンケーキ専門のカフェとしてリニューアルオープン。さらに、利尻島の築120年以上の歴史ある建造物にも店舗を展開した。

 

今でこそ「私の天職」と言えるほど、心の底からカフェをやって良かったと話す南さんだが、もともと飲食店を営む家系に育ち、朝から晩まで働く両親の姿を見ていたこともあって、飲食店への憧れは全くなかったという。

 

ー そんな南さんがカフェを始めたきっかけは?

 

南:親戚が営んでいたお店が閉業して、使われなくなった場所をどうしようかと考えているうちに、新琴似でランチの店を始めることに。始めてみると、「あるものを生かして、新たな価値を生むためにどうするか」と試行錯誤することが楽しくて。最初はいやだなと思っていた飲食店ですが、お客さんが喜んでくれる姿を目の当たりにできて嬉しかったんですよね。今となっては、カフェを始めるきっかけの場所を与えてくれたことに感謝しています。

 

カフェ自休自足 新琴似本店

 

カフェ自休自足 利尻店

 

店はオープン当初から徳光珈琲の豆を使用。「本日の珈琲」として、最初は色んな焙煎豆を扱っていたが、徳光珈琲を提供した時のお客さんの反応が良く、今ではほとんどが徳光珈琲の豆を使用している。

 

扱っているブレンドは中煎りと深煎りの2種類で、ホットとアイスの珈琲を提供している。しっかり深みがありながらも飲んだ後にすっきりとした透明感がある。

 

徳光珈琲の深煎りブレンド。アイスコーヒーで提供している。

 

 

南さんは開業塾の中で、徳光さんをゲストに招いて対談する機会を設けたこともあったそう。

 

南:開業塾の参加者は、飲食業に携わったことがない方がほとんどで。塾では、ある程度余裕ができて、住宅の一角や古民家をカフェにしたいという方に向けて、経営に必要な知識だけでなく、経営者のリアルなお話しを聞いて学べる場を共有しています。

 

これまで、さまざまな塾生やカフェの経営者とお会いする機会はありましたが、徳光さんのように、やることが明確で、珈琲一筋で計画的に事業にできる方って一握りだと思います。「大学時代の学校祭で珈琲を出したのが始まりだった」という話を徳光さんから伺ったことがあって、初志貫徹で珈琲を追求し続ける情熱は昔から変わらないという印象がありますね。

 

シフォンケーキ専門のカフェ〈六軒村しふぉん produced by 自休自足〉

 

 

南さんが3店舗を運営する上で大切にしていることがある。

それは、「あるものを生かし、あらたな可能性を生む」ということ。

 

先月4月29日にリニューアルオープンしたシフォンケーキ専門のカフェ〈六軒村しふぉん〉には、個室があり、庭もある。南さんは、そのスペースを活用して、犬の同伴をできるようにしようと考えた。

 

 

南:過去に開業塾に参加してくれた方が、犬も同伴できる飲食店をやりたいと話していたのを思い出して、声をかけてみたんです。そしたら、ぜひやりたいということになって。自分だけでは、飼い主のこととか犬の椅子やトイレのこととか、犬のための空間を考えるのが難しかった。だけど、犬好きの仲間が集まってくれたおかげで、みんなで話し合いながら店のかたちを決めることができたんです。今後はドッグランの施設やドッグフードも用意したりなど、計画を進めているところです。

 

スタッフの中には変態的に犬が好きな人がいて、ここでの仕事が楽しくて仕方ないと言ってくれるんです。お客さんが喜んでくれることももちろん嬉しいけど、スタッフが楽しそうに働いているのを見ると、それだけでやって良かったなと思えますね。

 

 

ー 南さんが大切にされている「あるものを生かす」ということは、開業塾での輪の広がりや人との縁を紡ぐということでもあるように思いました。

 

南:開業塾を始めた当初は「なんでそんなことやってるの」って言われながらも続けてきて。それでも、継続していると色んな人が集まってくれるようになりました。六軒村店においては、1階はカフェですが、2階がギャラリーやアトリエなど、交流の場にもなっているんです。結果的に、開業塾での縁が色んなところで繋がっていますね。

 

 

南さんの「人と分かち合う場づくり」は、どこまでも可能性が広がっているように思えてきます。

ぜひ、足を延ばしてカフェ自休自足へ訪れてみてくださいね。

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

石狩本店の近くの北区新琴似で2007年にオープンされた自休自足さん。色々な方と繋がっていて、カフェ開業塾の講師として呼ばれたことから始まります。

あれよあれよと3店舗展開されて、そんな中で色々苦労されているのを見ながら、珈琲豆の取り扱いも本格的になりました。ビジネスモデルとしては徳光珈琲とは異なる発想と展開で、その潔さには驚かされます!芯がしっかりされているので、やりたいことを模索しながらも、結果に結び付けていくところは流石です。開業塾も長くやられていて、卒業生が開業されたり、新たに一緒に事業をすることになったりと色々な繋がりが新しい展開を生んでくれています。

新しいお店楽しみですね。 呑み友でもある同級生の南さんとは、これからも長いお付き合いになりそうです!

 

【店舗情報】

カフェ自休自足

<カフェ自休自足 新琴似本店>

札幌市北区新琴似3条7丁目1−21

 

<六軒村しふぉん produced by 自休自足> 2022.4.29 移転リニューアル

札幌市豊平区福住1条8丁目4-3

 

<カフェ自休自足 利尻店>

北海道利尻郡利尻町沓形字本町51番地

 

Vol.12 徳光珈琲が楽しめるお店【UJU】2022.05.15

ないものをつくる。決して簡単なことではない。

けれど、未知なる可能性を探り、切り開いていくところにおもしろさがある。

 

カフェを起点として、韓国の美容品を取り入れた事業展開も視野に入れながら、他にはない取り組みに挑戦する〈UJU〉。

最寄りの地下鉄駅からは少し離れていて、気軽に行ける場所とは言い難い。それでも、UJUを目的に足を運ぶ人は多い。2022年2月のオープン直後からSNSやメディアの露出で反響を呼び、休日には行列ができるほど人気のカフェだ。

 

地下鉄西11丁目駅と西18丁目駅から徒歩10分。市電西線6条駅からは徒歩2分。

 

 

もともと建築事務所だった3F建てのカフェは、フロアごとに異なる空間を演出しており、来る人々を楽しませている。そんなフォトジェニックな場所で徳光珈琲の豆を使ったドリンクを味わうことができる。今回、オーナーの山形さんと共に、カフェのプロデュースを手掛けた株式会社レイアーク代表の斉藤誠也さんにお話しを伺った。

 

 

ー 徳光珈琲の豆を使うことになったきっかけは?

 

斉藤:メニューの開発に携わっていただいている〈Cafe E.den〉のオーナー・古畑さんからのご紹介で、徳光珈琲を知りました。石狩本店まで珈琲を飲みに行った時に、初めて徳光さんとお会いして、味の違いやドリップ方法について教えていただきながら飲んだ一杯がとても美味しくて、ここしかないなと。UJUでは、珈琲とカフェラテ、カフェオレクレーム、テイクアウト用の珈琲ミルクで徳光珈琲の豆を使用しています。

 

 

「実はアイス珈琲の苦味が苦手で…」と、ガムシロップ派の斉藤さん。

取材中にUJUで提供している徳光珈琲のアイス珈琲を一口飲んで「香り高くて飲みやすい!」と無糖で飲んでいたのが印象的だ。

 

珈琲(Hot/Ice)

 

テイクアウト用ボトル|珈琲ミルク

 

カフェオレクレーム(Hot/Ice)

 

豆はドリンクに合わせて3種類。いずれも徳光珈琲のオリジナルブレンドを使用している。

 

 

ー 韓国のスタイルを取り入れたカフェにした経緯は?

 

斉藤:弊社の事業の一環で美容室向けにデジタルサイネージ広告の導入を行っていて、その時に今のオーナー山形さんと知り合いました。その出会いをきっかけに、事業の構想がスタート。「韓国の美容品を全て取り揃えたヘアサロンってないよね」という話しから、まずは人が集まる場づくりをしようと考え、韓国のものを取り入れたカフェを立ち上げることになりました。

 

特に意識したところは、現地の韓国のカフェを参考にした雰囲気づくり。店内にはフロアごとに4つの空間があり、白を基調とした空間、コンクリートで無機質な空間、ラタン系の素材を組み合わせた空間、韓国アイドルの要素を取り入れた空間があります。この場所にいること自体に価値があると感じてもらえたら嬉しいですね。韓国語で「宇宙」を意味するUJUのように、未知の空間にある可能性の広がりを感じられるような場所は意識しました。

 

将来的にはカフェに留まらず、ヘアサロンの併設も考えています。「これまでにない、おもしろいものを生み出したい」という想いのもと、色んなことを仕掛けていきたいですね。

 

 

最後に「まだまだ始まったばかり。これから楽しみな企画がたくさんあります」と心を躍らせる斉藤さん。

UJUという場所から可能性を拡げ、色んな人が集まる場を築いていこうという意気が感じられた。

そんな活気溢れるUJUの人々が織りなす、明るくも落ち着いた雰囲気とともに、徳光珈琲のブレンドを使った一杯もぜひお楽しみください。

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

繋がりの連鎖から新しい発想への転換へ!!

E.denの古畑さんからの紹介で新しい事業としてカフェから始めようとタッグを組んだ山形さんと斉藤さん。B TO Bに力をいれようとしている古畑さんがカフェメニューコンサルで、私は珈琲、斉藤さんはインフォマート、山形さんはスタッフ導入といったスタイルで、素敵な建物に新しい息吹を吹き込みました!! ヒトを呼び込む力を発揮しての展開はスピード感を感じます。斉藤さんからは異なる角度からの珈琲事業についても話があり、色々と動いていくことになりそうなので楽しみです!!

各フロアで異なるシチュエーションになっていて、 若い方々へのアプローチから、色々な使われ方が想像できます。 山形さんの本業である美容への展開も楽しみです!!

 

 

〈店舗情報〉

UJU

〒064-0805

北海道札幌市中央区南5条西13丁目2−22 modaビル

 

 

Vol.11 徳光珈琲が楽しめるお店【器とアンティーク Sabita】2022.04.27

 

記憶は、心が高まる瞬間に出会すことから刻まれるのだと思う。記憶と感情は共にある。

そして、いつしか蘇る記憶の旅は心を豊かにさせてくれる。

 

陶作家・安藤雅信氏の作品に感銘を受けて、器とアンティークの店〈Sabita〉を始めたという吉田真弓さん。店は円山駅から程近く、白を基調とした存在感を放つテナントビル〈MOMA Place〉にある。店内は余白の美が感じられる空間。1階に並ぶ作家の作品、生活を彩る洋服や雑貨の数々には、一つ一つ吉田さんのなかに刻まれた記憶と想いがあり、気になった品について伺うと、ストーリーや情緒を添えて丁寧に教えて下さったのが印象的だ。上階にはカフェがあり、徳光珈琲のブレンドを味わうことができる。

 

 

2階はカフェスペース

 

 

カフェのメニューは、ドリンクも軽食も至ってシンプル。ここで愉しめる徳光珈琲の一杯は、果実味とほろ苦さのバランスが取れたチョコフカブレンド。珈琲教室でオーナー徳光さんから直々に教わったドリップ方法で、一杯ずつ丁寧に淹れている。徳光珈琲の豆を扱うことになったきっかけは、もともと同ビルの3階に入っていたフレンチレストランのシェフからの紹介だったという。

 

吉田:徳光珈琲にしようと思った一番の理由は、「透明感のある珈琲」に惹かれて。パンチの効いた一杯というよりかは、クリアな風味と余韻のある珈琲の方が店の雰囲気にも合っているなと思いました。オープン当初は、オリジナルブレンドを作ってもらうことも考えましたが、既にあるどのブレンドも、徳光さんが納得されて導いた味わいだと思ったので、その中から選ばせていただいています。

 

徳光珈琲の豆保管は、伝統ある美と実用性を兼ね備えた〈開花堂〉の珈琲缶で

 

 

ー 作家さんの器がきっかけで店をオープンされたと伺いましたが、カフェはなぜ?

 

吉田:実は、カフェをやるなんて1ミリも考えてなかったんです。笑 カフェで働いた経験もなかったですし、2階は個展スペースとして使う予定でした。夫にカフェを勧められた時は反対したんですが、小さくても必要だからと説得されて、しょうがなく始めたんです。

 

でも、今となってはやって良かったと思っています。カフェスペースは、器の良さを伝えられる一つの要素になっているんです。作家さんの器を展示するだけでなく、器とお菓子をコラボしたイベントも不定期で行っていて、実際にお召し上がりいただきながら、器の質感や触感を確かめていただけます。

 

 

良質なプロダクトは、どこでも見つけられるけれど、Sabitaで扱っているものはひと味ちがう。「これぞ本物」を感じられるものや、一つ一つの商品への想いに深みがある。吉田さんは「直感で選んでいる」と仰るけれど、持ち前の感性にプラスして、作家との出会いやストーリーを大切にされている心の柔軟さが直感で選べることに繋がっているのでしょう。

 

吉田さんの思い入れある陶作家・安藤氏のカップで、徳光珈琲の一杯をお愉しみください。

Sabitaでしか出会えない何かが、みなさんの記憶にも刻まれるかもしれない。

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

もともと石狩街道沿いにセレクトショップがあって、その時から通っていたお店のオーナーの吉田さんから、取り扱いいただいていたシェフの紹介で珈琲豆を使いたいと話を頂いたときは嬉しかったですね!!

1年を通して様々な方々の作品を紹介していて、そのセンスにたくさんのファンがいらっしゃいます。かれこれ12年近くのお付き合いになりますが、これからも変わらず素敵な作家・作品をご紹介してもらえればと思います。機会があれば、2階で珈琲で世界を旅するレクチャー的なことができれば楽しいですね!!

 

 

〈店舗情報〉

器とアンティーク Sabita

〒064-0821
札幌市中央区北1条西28丁目2-35 MOMA Place

 

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