本物の珈琲を届ける - TOKUMITSU COFFEE

Vol.13 徳光珈琲が楽しめるお店【カフェ 自休自足】2022.05.31

「お店はぜったいに、やりたくないと思っていたのに。」

カフェの経営や開業塾を運営する南 ゆきさんが放った意外な一言だった。

 

 

南さんは、2007年に新琴似でカフェ〈自休自足〉を開業。開業10周年の節目には、福住にある札幌大学の学生寮を改築して、2店舗目〈六軒村店〉を始めた。現在は建物の老朽化により、近くの古民家へ移転。2022年4月にシフォンケーキ専門のカフェとしてリニューアルオープン。さらに、利尻島の築120年以上の歴史ある建造物にも店舗を展開した。

 

今でこそ「私の天職」と言えるほど、心の底からカフェをやって良かったと話す南さんだが、もともと飲食店を営む家系に育ち、朝から晩まで働く両親の姿を見ていたこともあって、飲食店への憧れは全くなかったという。

 

ー そんな南さんがカフェを始めたきっかけは?

 

南:親戚が営んでいたお店が閉業して、使われなくなった場所をどうしようかと考えているうちに、新琴似でランチの店を始めることに。始めてみると、「あるものを生かして、新たな価値を生むためにどうするか」と試行錯誤することが楽しくて。最初はいやだなと思っていた飲食店ですが、お客さんが喜んでくれる姿を目の当たりにできて嬉しかったんですよね。今となっては、カフェを始めるきっかけの場所を与えてくれたことに感謝しています。

 

カフェ自休自足 新琴似本店

 

カフェ自休自足 利尻店

 

店はオープン当初から徳光珈琲の豆を使用。「本日の珈琲」として、最初は色んな焙煎豆を扱っていたが、徳光珈琲を提供した時のお客さんの反応が良く、今ではほとんどが徳光珈琲の豆を使用している。

 

扱っているブレンドは中煎りと深煎りの2種類で、ホットとアイスの珈琲を提供している。しっかり深みがありながらも飲んだ後にすっきりとした透明感がある。

 

徳光珈琲の深煎りブレンド。アイスコーヒーで提供している。

 

 

南さんは開業塾の中で、徳光さんをゲストに招いて対談する機会を設けたこともあったそう。

 

南:開業塾の参加者は、飲食業に携わったことがない方がほとんどで。塾では、ある程度余裕ができて、住宅の一角や古民家をカフェにしたいという方に向けて、経営に必要な知識だけでなく、経営者のリアルなお話しを聞いて学べる場を共有しています。

 

これまで、さまざまな塾生やカフェの経営者とお会いする機会はありましたが、徳光さんのように、やることが明確で、珈琲一筋で計画的に事業にできる方って一握りだと思います。「大学時代の学校祭で珈琲を出したのが始まりだった」という話を徳光さんから伺ったことがあって、初志貫徹で珈琲を追求し続ける情熱は昔から変わらないという印象がありますね。

 

シフォンケーキ専門のカフェ〈六軒村しふぉん produced by 自休自足〉

 

 

南さんが3店舗を運営する上で大切にしていることがある。

それは、「あるものを生かし、あらたな可能性を生む」ということ。

 

先月4月29日にリニューアルオープンしたシフォンケーキ専門のカフェ〈六軒村しふぉん〉には、個室があり、庭もある。南さんは、そのスペースを活用して、犬の同伴をできるようにしようと考えた。

 

 

南:過去に開業塾に参加してくれた方が、犬も同伴できる飲食店をやりたいと話していたのを思い出して、声をかけてみたんです。そしたら、ぜひやりたいということになって。自分だけでは、飼い主のこととか犬の椅子やトイレのこととか、犬のための空間を考えるのが難しかった。だけど、犬好きの仲間が集まってくれたおかげで、みんなで話し合いながら店のかたちを決めることができたんです。今後はドッグランの施設やドッグフードも用意したりなど、計画を進めているところです。

 

スタッフの中には変態的に犬が好きな人がいて、ここでの仕事が楽しくて仕方ないと言ってくれるんです。お客さんが喜んでくれることももちろん嬉しいけど、スタッフが楽しそうに働いているのを見ると、それだけでやって良かったなと思えますね。

 

 

ー 南さんが大切にされている「あるものを生かす」ということは、開業塾での輪の広がりや人との縁を紡ぐということでもあるように思いました。

 

南:開業塾を始めた当初は「なんでそんなことやってるの」って言われながらも続けてきて。それでも、継続していると色んな人が集まってくれるようになりました。六軒村店においては、1階はカフェですが、2階がギャラリーやアトリエなど、交流の場にもなっているんです。結果的に、開業塾での縁が色んなところで繋がっていますね。

 

 

南さんの「人と分かち合う場づくり」は、どこまでも可能性が広がっているように思えてきます。

ぜひ、足を延ばしてカフェ自休自足へ訪れてみてくださいね。

 

 

【徳光珈琲からのメッセージ】

石狩本店の近くの北区新琴似で2007年にオープンされた自休自足さん。色々な方と繋がっていて、カフェ開業塾の講師として呼ばれたことから始まります。

あれよあれよと3店舗展開されて、そんな中で色々苦労されているのを見ながら、珈琲豆の取り扱いも本格的になりました。ビジネスモデルとしては徳光珈琲とは異なる発想と展開で、その潔さには驚かされます!芯がしっかりされているので、やりたいことを模索しながらも、結果に結び付けていくところは流石です。開業塾も長くやられていて、卒業生が開業されたり、新たに一緒に事業をすることになったりと色々な繋がりが新しい展開を生んでくれています。

新しいお店楽しみですね。 呑み友でもある同級生の南さんとは、これからも長いお付き合いになりそうです!

 

【店舗情報】

カフェ自休自足

<カフェ自休自足 新琴似本店>

札幌市北区新琴似3条7丁目1−21

 

<六軒村しふぉん produced by 自休自足> 2022.4.29 移転リニューアル

札幌市豊平区福住1条8丁目4-3

 

<カフェ自休自足 利尻店>

北海道利尻郡利尻町沓形字本町51番地

 

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